元帥閣下は勲章よりも男装花嫁を所望する
およそ皇帝らしくないレオンハルト様の言い方に怪訝な顔をしつつ、侍女たちは着替えだけを置いて部屋を出ていった。
「疲れましたね、陛下」
「その呼び方はよしてくれ。お前の前ではただの夫でいたい」
レオンハルト様の心地良い声を聞きながら、眠ってしまいそう……。
ベッドの上でうつ伏せになっていると、背中に違和感を感じた。
「あっ」
首だけ曲げて後ろを見ると、レオンハルト様の手が私のドレスを脱がそうとしていた。
たしかに、自分たちで着替えるとは言ったけど、レオンハルト様に脱がせられるなんて聞いてない。
「このままでもいいけど、せっかくのドレスを汚すといけないな」
「な、な、なにを」
「今日のお前はとても綺麗だ。軍服を無理やり脱がせるのも、それはそれで良かった。しかし、やはりお前にはドレスがよく似合う」
よく似合うと言いながら、器用にウエディングドレスと、その下のコルセットを外していくレオンハルト様。素肌がシルクのシーツの冷たさに反応し、背中が震える。