元帥閣下は勲章よりも男装花嫁を所望する
「あのう、レオンハルト様?」
「おおそうだ。とにかく、今日から俺と同じ寝室で寝ること。昼間も極力俺の傍にいること」
「ええっ」
レオンハルト様と同じ寝室で寝るなんて。また体を拭き合おうとか言われたらピンチじゃない。
……いや、待てよ。敵と衝突したら、のんびり眠っている暇なんてないんじゃない? レオンハルト様は私より、作戦図を見つめるはずだし。
この前みたいに、あまり全力で拒否しても疑いをかけられかねない。
「そ、そうですね……」
曖昧に返事をした。とりあえず今夜は同じ部屋で眠るとして、明日以降はどうなるかわからない。無事に生きていたらその時考えるしよう。
「そういえば、レオンハルト様どうしてここに?」
「ああ、大体の作戦はすぐ決まった。それをお前にも知らせておこうと思ってな」
なるほど。それで、私を探してくれたんだ。
「助かりました。ありがとうございます」
ペコリと頭を下げると、レオンハルト様は照れたような顔で咳払いした。
「お前、男のくせに無駄に可愛いよな」
そう言って、大きな手で帽子ごとぐしゃぐしゃと頭を撫でる。他の男に触れられるのはあんなに嫌だったのに、レオンハルト様の手は全然嫌じゃなかった。