ある王子達のクセあり恋愛事情
レオsaid
会議室から、各自の部屋へ帰る途中、おれ達は、陛下から言われた言葉を思いだしていた。
『明日、その少女と合う事になっている。
各自、心の準備は済ませておくように。』
…正直、気が重いな。これは、国民達へ発表するらしいから、これをうまく出来るかどうかで、政府、厳密にいえば、国王や、おれ達への評価に関わってくる。
「……それにしても、陛下も意地悪だよな。
わざわざ、あんな事を言うなんて。」
「そうですよね。記憶や、感情がないなんて言われたら…」
「スーちゃんは真面目だねぇ。俺は、国民達へ発表するって事のほうが意地悪だと思うけど。」
「そうそう、そっちのほうが、もっと面倒くさいと思うけど。」
「だよなぁ。」
「「「「「はぁ……」」」」」
「とにかく、フォンお兄さまのように、性格が曲がっていないような方であるように、祈るだけですね。」
「「だよなぁ。」」
「本当にね。」
「ふぅん、あんたら、俺の事、そんな風に思ってたんだぁ。」
「「「「あ……」」」」
「で、でででも、この国の騎士達は、皆そう言っていますし…」
「問答無用!あんたら、明日の訓練三倍ね。」
「なっ…お、横暴ですよ!!」
「「そーだ、そーだ!!」」
「あんたらは、俺より騎士団での地位が下でしょ。命令には従いな。」
「おれには関係ないな!」
「あんたには、書類仕事をあげるよぉ。
大臣達が困ってたからねぇ。俺があんたを捕まえるのに協力したら、喜んでくれるだろうね。」
「そ、そんな…」
「レオお兄さま、一人だけ罰を逃れるのは許しませんよ。という訳で、フォンお兄さま、私もお手伝いします。」
「俺も手伝ってあげるよ……♪ふふ」
「レオ兄。覚悟、しといてね?」
「お、お前等、数の暴力なんて卑怯だぞ!」
「「「「なんとでも?」」」」
「くそやろぉぉぉ!!」
< 7 / 13 >

この作品をシェア

pagetop