【完】麗人、月の姫
「何てとこに登ってんだよ。降りてこい」
下から透真くんの声が聞こえる。
「小鳥さんがケガしてるの!」
「あぁ?鳥?」
「だから、ちょっと待って」
手で三角を作り、小鳥に集中する。
『お願い………………傷を治して……』
必死に心の中で願う。
すると、手の隙間からあのときのような緑色の暖かな光が隙間から漏れ出した。
「きゅー」
「あなた、不思議な鳴き声するのね(笑)」
「きゅー」
小鳥で『きゅー』は初めて聞いた。
「ほら、お行き!」
_______バサバサッ!
小鳥を高く持ち上げると、勢い良く飛び立った。
「お待たせ」
無事に飛ぶのを見たあと、透真くんの待つ下へ降りた。
「あの鳥、どこかの使い手だ」
「え!?」
「ここには使い手や神獣以外動物はいない。そして、白い動物はどこかの神の使い手とも言われている。もし、陰人だったら厄介だけどな」
……………そんなこと言われても。
辛そうだったんだもん。
「あ、私技成功したよ!」
「ケガを治したのか?」
「うん!」
この子を治したいって強く思ったら、何とかできた。
「強く願ったり、目的があった方が成功しやすいのかもしれない」
普通にただ『力が出ろ』って思っても、何も起きないし………きっと発動の条件があるのかも。