八百比丘尼と新選組-800歳の少女-
「ふーん…」




つーことで帰れ。




そう思った瞬間、土方さんは私にズカズカと近寄ってきた。




…と思ったら、パンッ!と両頬を叩かれる。




手加減してくれたんだろうけど、両頬が直々にヒリヒリとしだす。




「…何も知らねぇ俺が言っちゃわりぃがな、関わりたくねぇ関わりたくねぇって…お前が逃げてるだけだろ」




そう言った土方さんの目は、ゾッとするほど真っ直ぐで……綺麗だった。




「……綺麗」




無意識にそう、呟いていた。




私は土方さんの両頬に手を添えた。




「なんだよ」




「目が…綺麗だと思って」




目の形だったり、大きさだったり、色だったり…
そんなんじゃなくて、目の奥にある“何か”が綺麗だった。




土方さんの目を見ていると、時が永遠に感じられた。
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