八百比丘尼と新選組-800歳の少女-
「…着いたぞ」




無意識に下に向けていた顔を上げると、一度見たことのある建物が目に飛び込む。




…今日からここで生きていくのか……。




手に持った刀をぎゅっと握りしめる。




「入るぞ」




土方さんは屯所を指差し、私を屯所に入るよう促した。




「はい」




大丈夫、土方さんは誓ってくれた。




私を守ってくれると。




だから、大丈夫。




覚悟を決めろ。
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