求めよ、さらば与えられん
その日部屋へ戻ると、アウロラの花びらは全て散っていた。側にちょこんと座るレミーは元気がない。置いていったご飯にも手を付けていない。



「レミー……おいで」



手を伸ばすと静かに手の上に乗ってきた。



「アウロラの側にずっとついていてくれてありがとう」



レミーを肩に乗せて、枯れてしまったアウロラにそっと触れた。


面倒を見れなくなってしまうから、こうなってよかったのかもしれない。レミーのことはロアナにお願いしよう。


ロアナは王城を担当する薬室長の隊に配属された。



「アウロラ…短い間だったけど、一緒に過ごせて幸せだったよ。 ありがとう」



……何だろ?土の上にキラキラ光る物が落ちている。


もしかして、種……?


っ__!?


種を取ろうとして触れた瞬間、凄まじい光に包まれた。眩しくて目を開けていられない。


目をつぶっていたら、レミーに髪の毛を引っ張られた。


ゆっくりと目を開けると、光はおさまっていた。さっきのは一体何だったんだろ……。首を傾げていたら、柔らかな光が降ってきた。顔を上げると、光に包まれた美しい女の人が空に浮いていた。





< 143 / 334 >

この作品をシェア

pagetop