求めよ、さらば与えられん
仕事を終え、籠に入れたレミーを連れて薬室へ向かった。狭い籠の中に入れてしまったせいか、レミーはご機嫌斜めだ。



「少しの辛抱だから我慢して? 帰ってきたら一緒に公園に遊び行こうね?」



プイッと顔を背けられた。これは暫くは機嫌を直してくれないかもしれない。


薬室から薬室長たちが出てきた。その後ろにはロアナもいる。



「ロアナ!」

「ビーチェ!」



駆け寄ってきてくれたロアナに籠を差し出した。



「落ち着くまでレミーの事宜しくお願いします」

「任せて! レミー、少しの間宜しくね。 ありゃ?」

「ごめん…普段籠に入れないからふてくされちゃって……」

「あはは! そういう事ね! お家に帰ったら籠から出してあげないとね」



ロアナがいない時はロアナのお母さんが面倒を見てくれることになっている。預かれないか聞いていた時に『動物が好きだからみんな喜んでたよ』とロアナに言われて安心した。



「初めまして、君がベアトリーチェかな?」



お髭を生やした優しい目をした男性に声をかけられた。






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