求めよ、さらば与えられん
新しい環境にも早く慣れたくて、とにかく必死だった。



「私はリードをとても信用している。 そのリードが君を信用していると言った」

「私はここの薬室へ来てまだ日が浅いのに……」

「時の長さは関係ない。 その者の姿勢と瞳を見れば分かるものだ」



そういうものなの?私と違って国王陛下や薬室長は今まで色んな人を見てきたんだろう。



「調合の仕方は同じな筈なのに、ベアトリーチェの調合する薬はどういうわけか効果が高いと言っていた。 それで理由を言わずただ心臓病の薬を作らせたのだろう。 そしてそれを何も言わずに私に飲ませた」

「え!? 新入りの作った薬を何も言わずにですか!?」



薬室長ってばなんて事を!!そんなビックリな事をする人だとは思わなかった。規則に厳しい人なのかと思ってたけど、そう見えるだけで実は柔軟な人なのかもしれない。



「あの……ご病気の事、私なんかにお話しして宜しいんですか?」



国王陛下や王子の身の周りには限られた人しか居ないと聞く。誰よりも身の危険が高いから。体調を崩しているとか怪我しているとか、不利になる様な情報が漏洩しない様にする為だ。


それなのに私なんかに……マクブレイン国出身でもない新人の薬師にそんな大事なことを言うなんて……信じられなかった。





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