私の運命、変えてみせます!
そもそも、その願いはネガティブ思考へ傾いただけのただの感情にしかすぎない。
それなのに、この人は……私の願いを叶えたと言う。
「私……別に消えていないじゃない」
そう、今の私には肉体があって、こうやって感情があって言葉を発している。
私の“消えたい”という感情は、死とはまた別の存在を無にしたいというもので。
人々の記憶から、私の存在を消してそれで……それで……
なんて、やっぱり子供が考えるようなものを考えたって意味はない。
やっぱり馬鹿馬鹿しい。
人は不幸に傾くとすぐに、自分を責め、哀れむ。
そんな自分を誰かに癒して貰いたいが故に、人は傷を大きく見せる。
それが人間という生き物なんだから――