私の運命、変えてみせます!
『魂ごと消えるとでも思った?それは、死神にでも願ってもらわないと不可能に近い。ただ、お嬢さんの世界からは存在は消えたよ』
「え……?」
『ここをどこだと思ってる?テーマパークの一角?バーチャルな世界の入口?残念ながら〜どちらもそれは不正解』
「……」
『夢でもない。でもここは地図にも乗っていない。お嬢さんの住む世界とは違う、言わば裏の世界』
住む世界が……違う?
つまり、ここは私の住んでいた家も街もない。
私の……知らない世界。
『どう?納得できた?』
「そんな子供騙しな話を信じるとでも思った?!」
まったく……!私、相当疲れてる!!
こんな変な夢見て、それに加え浮気もされてなんて日なのよ。
気合を入れて帰らなきゃ、本当におかしくなる。
『仕方ない。それじゃあ――』
ため息をついて髪を掻きむしっていると、ノワールがコンコンと踵で地面を2回叩いた。