私の運命、変えてみせます!


確かに綺麗な布で、ワンピースに仕立てあげたらきっと素敵なワンピースになることは目に見える。

だがそれを自分が着ていいものなのか、それが分からない。

小さなトラウマになっているんだなと、実感しつつ下唇を噛み締めた。

……可愛くなりたくて、私だって精一杯努力してたのに。


「何か不満?」


ポンと肩を叩かれて、我に返って首を横に振った。

ダメだ、このままだとクロレさんを不愉快にさせてしまう。

ここは何もないように振る舞うことが最善だ。


「この色が好きじゃない?」


思っていたことが顔に出ていたのか、ここは誤魔化すことが難しそうな空気になってしまったと、諦めて小さく頷いた。

ワガママを貫き通す気もないから、文句は言うつもりはない。

ただ素直な私の気持ちであって、小さなトラウマ。

それをクロレさんに伝える必要はきっと……ない。




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