霧幻哀歌ー君と過ごした10 DAYSー
私は日本史が行き詰まってるだなんて学校以外で誰にも言っていない。
何でそのことを知っているの。
焦りと疑問で脳内を埋めていると私の心を見透かしたかのようにパパは少しだけ目を釣り上げて言った。
「一昨日の仕事帰りに日野先生に会ったんだ」
あんの野郎。
少しだけヤンキー化してしまった私が心の中で何度も日野を殴った。
「誰にでも行き詰まる時がある。ストレスが溜まっているのも分かる。でも周りに迷惑をかけちゃ駄目だ」
「はい…ごめんなさい……」
素直に謝ると釣り上げていた目をいつもの穏やかなものに戻して再び私に聞いた。
「で、どうする?行くか行かないか」