素直になれない、金曜日
そういえば砂川くん、お母さんもお父さんも帰って来るのは夜遅くだって言ってた。
きっと、いつもならこういうときは、砂川くんが葵依ちゃんの分も含めて夕食を準備するのだろうけれど、その砂川くんは今そんなことが出来る状態ではない。
それに、葵依ちゃんくらいの幼い子なら、もうすぐおやすみの時間。
このままご両親の帰りをずっと遅くまで待っているわけにもいかない、よね。
……あれこれ考えたけれど。
今この家には他に私しかいないし、役に立てることがあるなら、と思って今に至る。
もうそろそろ出来上がり。
葵依ちゃんの口に合うといいんだけどな。
先ほど葵依ちゃんに教えてもらった棚から、葵依ちゃん用だと思われるうさぎのイラストがプリントされたプラスチックのお皿を取り出して、完成した卵粥をよそった。
葵依ちゃんひとりのためにしては、少し多すぎる量のお粥が入ったお鍋。
お粥なら、砂川くんも食べられるかな。
なんて思って、少し多めに作った私の思考回路は単純ですこし不純。
もちろん純粋な心配の気持ちが大半を占めているのには変わりないけれど。