素直になれない、金曜日


葵依ちゃんの様子を伺えば、とても寂しそうな表情を浮かべている。




「あの……っ!」



その表情に居てもたってもいられなくなって、気づけば口を開いていた。


きょとんとした砂川くんに提案する。



「えと、私の家とか、どうかな? ここからそんなに遠くないし……」


「え……いや、悪いし、また別の機会に」



首を振る砂川くんに、もう一押しした。



「ううん、むしろ大歓迎なの!!えっと、その、小春もいるし……」




こんな風に食い気味に何かを言うなんて、普段の私からは考えられない。

急に恥ずかしくなって、もごもごと小春の名前を口にした。





「……ほんとにいいの?」




確かめるように聞いた砂川くんに、首を縦に振って肯定する。




「そっか。よかったな、葵依」





砂川くんが、葵依ちゃんの頭を撫でながらそう言って。

さっきまで寂しそうな表情を見せていた葵依ちゃんもとっても嬉しそう。



仲睦まじい光景に、私はほっと胸をなで下ろした。



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