素直になれない、金曜日
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午前中の授業が終わるとすぐに、逃げるように図書室へ駆け込んだ。
まだ砂川くんは来ていない。
私のほうが先に着くのは珍しいかも、と思いつつカウンターのところに座る。
……砂川くん、早く来ないかな。
そう思った瞬間、ガラガラと音を立てて扉が開いた。
まるで仕組まれかのようなタイミングに、どきん、と心臓が跳ねる。
もちろん、そこから入ってきたのは砂川くんで。
「あ、もう来てる」
既に中にいた私に気づいて、目を見開いた。
「あ……えっと、おはよう? あ、でもお昼だから……こんにちは?」
目を泳がせている私を見て、砂川くんが、ふ、と口元を緩めた。
そして、可笑しそうに笑いながら言う。
「おはようでもこんにちはでも、どっちでもいいけど」
そして、少し首を傾けた。
「なんか桜庭さん、いつもと雰囲気違くない?」
「え……?」
「空元気っていうか……何かあった? 大丈夫?」
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午前中の授業が終わるとすぐに、逃げるように図書室へ駆け込んだ。
まだ砂川くんは来ていない。
私のほうが先に着くのは珍しいかも、と思いつつカウンターのところに座る。
……砂川くん、早く来ないかな。
そう思った瞬間、ガラガラと音を立てて扉が開いた。
まるで仕組まれかのようなタイミングに、どきん、と心臓が跳ねる。
もちろん、そこから入ってきたのは砂川くんで。
「あ、もう来てる」
既に中にいた私に気づいて、目を見開いた。
「あ……えっと、おはよう? あ、でもお昼だから……こんにちは?」
目を泳がせている私を見て、砂川くんが、ふ、と口元を緩めた。
そして、可笑しそうに笑いながら言う。
「おはようでもこんにちはでも、どっちでもいいけど」
そして、少し首を傾けた。
「なんか桜庭さん、いつもと雰囲気違くない?」
「え……?」
「空元気っていうか……何かあった? 大丈夫?」