【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う

***


「美緒、今日は早く帰っていいよ。というか送らせるからもう帰りなよ」

「はい。でも暁斗さんは……」

「俺はまだ帰れないんだ。関東圏の状況の報告を待っててさ」

「そうなんですね……」


大型の台風の接近に伴い、社長室の窓に打ちつける雨はこれから徐々に激しさを増していくらしい。
まだ昼過ぎだというのに外は薄暗く、今日明日は台風の進路に当たる地域の社員は無理して出勤しなくてよいとの指示が出ている。
秘書室も私以外は皆さん出勤を控えている状況だ。


「俺も早めに帰るけど、何かあったら連絡して」

「わかりました。ではお先に失礼します」


そう言って頭を下げると、ぽんぽん、と軽く頭を撫でられた。
何だろうと思い暁斗さんを見上げると、心配そうな顔をして私を見ている。


「どうかしましたか?」

「いやなんとなく。怖がりだから大丈夫かなって思ってるだけ」


同居を始めて1か月が経とうとしていた。
暁斗さんとは仲良く付き合えている、と私は思っている。
寝る前にリビングでたわいのない会話をしたり、ワインの飲み方も教えてもらった。

お酒の方はやはり私は強くはなさそうなので徐々にだね、と言われている。暁斗さんいわく、一滴でも飲むとテンションが別人になるとか。私はそんなに変わらないと思ってるんだけど。


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