浅葱色が愛した嘘
部屋に戻れば支度を終えた吉乃の姿があった。
吉乃は桔梗の姿を見た瞬間、
悲しそうに目を伏せる。
『この三日はあっという間でありんした。
桔梗___また島原に来ておくんなんし。』
『もちろんだ。
今度は新撰組の隊士としてお前に酒をついでもらうとしよう。』
幼い頃、出会った二人は今ではお互いに立派な大人へと成長していた。
そしていつかの朝、
美しき二人の女はそっと抱き合い、また会うと約束をしたのだ。