浅葱色が愛した嘘




『話は以上だ。

悪かったな。
話したくもない事を無理矢理話させたりして。


後はお前と総司の二人で話をしてこい。』





_____そうだ。



隊士として認められたとしても、

沖田にとっては自分の恋仲が化け物だと知らされたようなものだ。




沖田は何も言わず副長室を出て行き、

桔梗はそれを追いかけるようにして続いてその場を後にした。







『あの二人、大丈夫なんか?

沖田さん、険しい顔しとったで?』




山崎は二人が出て行ったのを確認し、不安気につぶやいた。





『さぁな。

でも、惚れた女に変わりはねぇよ。』




土方は空を仰ぎ、

煙管に火をつけた。



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