浅葱色が愛した嘘


「僕の顔に何かついてる?」


先ほどの笑みは消え、沖田は冷たくそう言った。


「いいや。

私の名は澄朔。しばらく世話になる。」


「そう。澄朔ね。
今から僕の隊と手合わせをしてもらうから。

いいね?」


コクリと頷き、沖田の隊の一人である男と稽古場の中央で向き合った。



持たされたのは刀ではなく木刀。


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