浅葱色が愛した嘘
「なんだよ。
女みたいにひょろっこい奴だな。」
沖田の隊士の一人はニヤニヤと笑みを浮かべながら桔梗に木刀を向けた。
まるで余裕といった表情。
ふっ、隙があり過ぎるな。
これじゃぁ遊び相手にもならない。
桔梗はつまらなさそうにため息をついた。
「おーい。
なんだ?向かってこないのか?」
男は挑発を続ける。
「来ないならこっちから行くぜ!!」
その言葉と同時に男は地面を強く蹴った。
「!?!?
なんやアイツ!!
目ぇ瞑りおったで!!」
山崎は驚いた様子。
それもそのはず____
桔梗は相手が向かってきたと同時に自らの目を閉じたのだ。
来る……
上段から右肩。
ガッ____
「甘いな。」
桔梗は男の一撃を簡単に受け止めた。