浅葱色が愛した嘘
「はじめ!!」
開始の合図が出ても二人は睨み合ったまま一向に動こうとしない。
沖田総司……
きっとこいつは強い。
桔梗は息を飲み様子を伺った。
「!?!?!?」
かすかに沖田の右足が動いた。
…………来る!!
下段から左肩。
______違う、正面だ。
「くっ………」
「へぇ。君、中々いい動きするね。
久しぶりに僕が本気になれる相手に出会えたみたいだ。」
沖田はニコニコと笑いながら力強い攻撃を何度も仕掛けてきた。
だかその表情________
目だけが笑っていない。
こいつ…私を本気で殺す勢いだな。
面白い。
今まで受け身だった桔梗も反撃を開始した。