浅葱色が愛した嘘
………!?!?
なんだこれは……
これだけの人数を桔梗一人で殺ったのか?
どす黒い血の海に横たわる死体の数々。
その山の中、一人佇む桔梗の姿。
もう、既に尾は五本生えており、
桔梗の口元からは牙が見え始めた。
『そう……じ……?
に…げろ……』
どうしてここへ来た。
なぜ、来てしまった?
生桜を逃がした意味が無くなる。
あの子だけは助けたくて、
総司の元へ行かせたのに……
貴方がここへ来ないように…
お願いだから、逃げて。
頼むから離れてくれ。
『桔梗!!!』
沖田が駆け寄ろうとした時…
『来るなぁぁあああ!!!』
桔梗は残っている自分の力を振り絞り叫んだ。