浅葱色が愛した嘘
『あの時の私は他の人から見たら一体何に見えたんだろうな。
鬼か?
いや、化け物と言った方がいいかもしれないな。
沖田さん、あまり私を観賞しない方がいい。』
そう言い残すと、桔梗はそのまま食堂を出て行ってしまった。
沖田の手には先ほど、桔梗の手から滲んでいた血が少し着いている。
澄朔………
君には一体何があったの?
何を隠している?
どうしたら君は笑ってくれるのかな。
沖田の中で何かが変わっていた。
寂しく、孤独を映ている桔梗の背中を見つめながら、
沖田はある決断をしていた。