浅葱色が愛した嘘





『所で今日は何だ?

私だけ呼び出して、一番隊の仕事なら沖田さんもいるはずじゃ?』





ここにいるのは桔梗と土方だけ。



隊長である沖田がいないと言うことは桔梗個人の隊務なるということだ。





『今回、総司は関係ない。


一番隊では澄朔、お前に頼む。

っというよりも、お前…総司と喧嘩したんじゃないのか?』





土方は書類から目を離すと煙管に火をつけ桔梗を見た。






『別に何も喧嘩などしてない』




『じゃぁなぜ避ける。』





『避けることもしていない。


なぜ、そんな事にお前が口を出すんだ。
関係のない事だ。


とにかく仕事は?』





桔梗の苛立ちを土方は感じ取っていた。


普段は無表情。


怒った所を見たことがあるこは、
出会った当初、土方が桔梗を長州の間者だと、疑った時だけだ。



それ以来、あまり桔梗は感情を表には出さない。




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