浮気してるくせに平然な彼






 サナと通話……
 そうは思うけど、冷静に考えてみればサナもグルだ。


 石田達が何の為にこんな事をしてるのか俺は何も知らない。聞いても教えてくれないなら、サナに聞くしかない。


 橋本からスマホを受け取り『………ハイ』と一言、言葉を発した。


『堀内大丈夫??』


 到底“大丈夫?”と心配しているトーンではなかった。

 俺、全然心配されてない。
 むしろ、この状況を絶対石田達と楽しんでるはず。


 イラッとしながらも、『ムラムラヤバイ』とだけ返事をする。


「ムラムラしながら聞いててほしいんだけど、堀内の言う事は正しいと思う」


突然、不満気な声を出し俺に語り出したサナ。


「正しいんだけど、綺麗事を並べてるだけって思っちゃうの。こんな感情になった事ないから、浮気する側の気持ちなんて分からないと思ったの。私も陸に浮気を持ちかけた時、今の堀内の気持ちだった。それを分かってほしかった」


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