浮気してるくせに平然な彼






 俺を抱きしめるだけ抱きしめて、なにも喋ろうとしない。


 何か喋れよ………
 無言でいられると橋本の匂いで頭グラグラして押し倒したくなる。


「なあ、2年間……付き合ってた麗美に手出さなかったからって、“自分は襲われない”とでも思ってんの…… ??この状況でも、俺が手………出さないヤツって思ってんの??」



 俺の問いかけに橋本はゆっくりと頷いた。

 …………なんだよソレ。

 俺の事を完全に信用しきってる橋本に怒りさえ感じる。

 イライラで、ムラムラが加速する。


 おぞましい感情が俺の心だけじゃなくて、脳みそも支配していく。


 ふざけんな………

 橋本に怒りを抱きながら、『いた…痛い、堀内くん………』困惑する橋本を、壊れるくらいに強く抱き締める。



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