監禁少女
どんな気持ちで閉じ込められていたのか。


ここに監禁されたあたしには、それがよくわかった。


恐怖。


それだけが頭の中にあったのだろう。


「色んな物を積み上げてようやく窓枠に手が届いた。でも、次の瞬間……千恵美はバランスを崩して落下していたんだ」


「え……」


記憶がよみがえる。


あの夜、家に戻って漫画を読んでいた時救急車のサイレンが聞こえてきていたこと。
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