俺の嫁になれ~一途な御曹司の強すぎる独占愛~
手を伸ばしてそっと触れるが、それだけでは満足出来ない。
だから、顔を近づけてそっと口づけた。
柔らかい……って何をしてるんだ、俺は。
ハッと我に返るが、もう自分を抑えられない。
彼女は俺の理性を狂わせる。
俺の部屋着を着て、俺と同じシャンプーの匂いをさせて……。
もう本能のままに抱いてしまえ。
悪魔が俺に囁く。
相手はスヤスヤ眠っている。
抱くのは簡単だ。
だが……今彼女を奪ったら、絶対に後悔する。
ギュッと拳を握り、理性を総動員して、自分の欲望を抑えた。
そんな俺の葛藤を知らずにぐっすり眠っている桜井を見て、少しイラッとする。
「俺を誘惑するなよ」
理不尽なのは自分でもわかっているが、それでも彼女を責めずにはいられなかった。
お仕置きとばかりに、今度は彼女の首筋にキスをする。
「うう……ん」
また、桜井が寝返りを打って、俺はパッと彼女から離れた。
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