生意気オオカミの虜
突然ですが、バーベキューのお時間です。
「 おーい!肉もっとー!」
「 はーい! ノンアルいる人はー?」
賑やかな、いつものみんなの顔とは違う笑いの絶えない場。
肉の香ばしい香りが鼻を霞め食欲と人を輪へと導く。
次第にそれぞれの身内や友達がやってくる。
こうした輪が、店としての集客を呼ぶ。
愛弓ちゃんは私のそばにいたが、自慢のイケメン兄がいると話、その兄がやって来た。
「 同じ受付けの羽奈ちゃんよ、兄の航太よろしくね 」
……イケメン?
うん、確かにそうかも。
誰にも言わないが、私的にはなし。
だって私はもっと輝くイケメンを知ってる。
「 羽奈ちゃん、食べてる?」
「 はい、頂いてますよ~ 私 肉好きなので 」
「 肉食だったか、じゃこれ味見して 」
「 はい 」
太陽さんに差し出された特製ダレで味付けされた肉。
その串刺しの肉にかぶりつく私。
太陽さんは豪快だなと笑い、串を持っていてくれていた。
そこへ嵐がやって来たのだ。
そう、とても可愛いく厄介でめんどくさい奴。
「 羽奈! 離れろっ 」
んぐっ… この声って…
「 んっ、凛?」
なぜ君がそこにいる?
なぜだ……
頼ではなく、なぜ凛が?
「 羽奈、来い 」
「 え、ちょ… 」
肉から、いや、太陽さんの前から強引に引き離された私は凛がしっかりと首に腕を巻きつけている。
なんで凛!!
またしても愛弓の顎が外れそうで、太陽さんも唖然としている。
周りの注目を浴びる私は今すぐネズミのようにサッと逃げたかった。