生意気オオカミの虜
「 凛、ありがとね、思ってくれて 」
「 俺どうしたらいい? どうしたら羽奈が俺を見る?」
凛てば……
凛は本当にそう思い悩んでいたのだ。
ただ、私が信じず流してしまっている。
「 凛は凛のままでいいの、私と凛はずっと変わらないでしょ 」
「 そこに恋がないだろ!」
私を引き離して言う凛の顔は真面目。
少し笑いをこらえた。
「 いい加減、わかれよ羽奈 」
「 何をよ 」
「 俺は羽奈に恋してんの、幼馴染みだけど恋人になりたいんだよ!
いい加減わかれってんだ、バカ羽奈!」
え、バカ羽奈ー!?
「 ちょっと凛!!」
スタスタと私を置いて歩いていく凛。
その後ろ姿を見ていて思う。
確かに、いつまでも可愛いだけの凛じゃないんだと。
凛の背は私を簡単に抜いて、声も代わり、体つきも違う。
私の知ってる凛は、もうちゃんと男になってる。
少しの寂しさを感じながら歩き出す。
「 幼馴染みより恋人、か…… 」