大江戸ロミオ&ジュリエット

突然、なぜか先刻(さっき)まで明らかに腹を立てて怒っていた志鶴が、瞳をうるうると潤ませ始めた。
みるみるうちに涙がこみ上げてきて、今にもあふれ出しそうだ。

「ど…どうしたっ、どっか具合でも悪くなったのかっ」

すると、ううっ…ううっ…と志鶴の口から嗚咽が漏れ出た。

大丈夫であろうか。
心持ちの移り変わりが、極端である。

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