その瞳は、嘘をつけない。
そんなにわかりやすい?私の行動。

いつもの、からかうような軽い口ぶりに、
食事の時みたいに、中身のない内容で答えれば
また会話が続いていくんだろうけど。

そんな、続けても答えも得られないような
無意味な会話を続けていける気力は無かった。

「こっちも話したいことがあるのに、お前がそんなんじゃ話せないだろう。」
「私が悪いの?」
「いや、言い方が悪かった。謝るよ。
取り合えずこっちこい。」

柄にもなく両手を大きく広げ、こっちにこいと言う秀くん。
こんな状態じゃなきゃ、迷いなく隣に座るんだけど。

今はそんな気分じゃない。
無視して、秀くんとは食卓テーブルを挟んだ反対側に座る。

秀くんは腕を下して肩をすくめただけ。
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