その瞳は、嘘をつけない。
「お前はきっと、俺のことは何でも受け入れてくれるだろう。

俺も同じ想いだ。お前の事は受け入れられる。
だから、本当の実加を見せて欲しいんだ。」

「それとも、そんなに俺が頼りないか?
わがままも言えない程に?」

「違う、そんなんじゃない!」

「いいか、よく聞けよ。
相手の態度に不安を抱くのは女だけじゃない。
当然男もだ。

お前が俺の態度に怯んでいたように、
俺も不安だった。

俺だって感情を表に出さない方だから、お前の事ばかり責められないのはわかっている。
だがな、嫌いなはずのタバコの臭いを平気だと言ったり、ベッドでわざと乱暴にしても痛いとも言わない。
そんな状態を続けられて苛ついたんだ。
俺といるのはただ、彼氏が欲しいからだけなのかって。」


私は自分のことしか考えてなかった。

それが相手の為になると思いこんで、我慢して、隠して。

秀くんを不安にさせていた。
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