その瞳は、嘘をつけない。
まだ早朝だし、そぉーっと扉を開けてみると、

いた。

リビングダイニングに置かれたパソコンデスクに据えられた椅子に座って、腕を組んで、目をつむっている。

・・・・寝てるんだよ、ね。

私がベッドを取っちゃったからここで寝るしかなかったんだよね、と思うと申し訳なさで一杯になる。
今からでも、ベッドに移ってもらったら、少しは休めるのかな。
今日はお仕事なのかな。

と思案していると

ピピピ・・・と
パソコンデスクに置いてあった一之瀬さんの携帯の携帯のアラームが鳴り、
手探りでそれを止めて瞳を開いた一之瀬さんと
目が合った。

「起きたのか。」
「はい、あの、ていうかご迷惑をおかけしました。
どこまでご迷惑をかけてしまったのか、全然覚えてないんですが・・・。」

じぃ・・っと、私を見つめる一之瀬さん。
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