溺れて。


クラス発表が貼ってある玄関前はいつにも増して賑やかだった。




みんなの嬉しそうな声、泣きそうな声、叫び声が玄関にこだまする。





「いやー、こういうの見てると緊張してくるよねー」

隣で茉莉が言った。



確かに。特に私の場合、話せる友達が茉莉しかいないから、なおさら怖い。




「でも、文理選択同じとこにしたもんっ確率はまだ高い!」




「だね!可能性を信じよう!」

茉莉は両手を合わせて空を見上げた。

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