無敵の剣
数日後






私は、意を決して
平助の部屋へ




「どうしたの? 何かあったの?」




この数日、ずっと考えていた




土方さんを受け入れることが
なぜ出来なかったのか




「平助… 脱がせてくれないか?」


平助は、私をじろりと見る


「俺、男だし… 正気でいられないかも」





それは、困る






「あのな…  ちょっと知りたいんだ
私、着物を脱がされることに
物凄く抵抗があって…
心構えしてたら大丈夫なのか
ほら!平助が前に… あれ鈴木か…
あの時は、なんとなく我慢出来たから
それと、自分で脱ぐのも大丈夫だった」



「土方さんに脱がされそうになったんだ?」



「ああ」



「それで、逃げようとして
顔をぶつけたの?」



「ああ」



「俺がして、同じように
一が怪我するの嫌なんだけど」


「大丈夫! 平助を叩くから!」


「それも、嫌なんだけど」


「伊東さんに頼むのは、私が嫌なんだ」


「俺、一が好きなんだ
好きな子の体見て、何もしないとか
考えられない」


「平助… 今、男装だから
サラシを巻いてる
体は、見えないよ」



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