男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
(この世界は噂話に花を咲かせるしかやることがないの……?)
気にしないように思いながらも、そこにいられずドレスに軽くハンカチを当てて化粧室を出た。
「ミシェルさま、大丈夫ですか?」
疲れ切った様子のミシェルにアベルはサッと近づき、ワインで赤く色づいたハンカチを受け取る。
「はい。クロードさまをお待たせしてしまいます。行きましょう」
ミシェルは今度こそ出口に向かった。
ドローヌ伯爵邸の大広間から扉を出てすぐのところに王室の馬車が待っていた。まだクロードとヴァ―ノンの姿が見えず、ミシェルはホッとした。
「中へお入りください」
アベルに促され、ミシェルは馬車の中へ入る。席に腰を下ろしたミシェルは先ほどのことを思い返していた。
(私にだってわかっている……イヴォンヌさまがお妃さまに相応しいと)
馬車の扉が開き、クロードが身体を軽く折り曲げて入って来た。ヴァ―ノンとアベルが着席したところで、馬車が動き出す。
「ミシェル、ワインがかかったそうだが、大丈夫か?」
「はい。私の不注意で……」
「イヴォンヌが窘めてくれたそうだな」
クロードの口元が緩む。
気にしないように思いながらも、そこにいられずドレスに軽くハンカチを当てて化粧室を出た。
「ミシェルさま、大丈夫ですか?」
疲れ切った様子のミシェルにアベルはサッと近づき、ワインで赤く色づいたハンカチを受け取る。
「はい。クロードさまをお待たせしてしまいます。行きましょう」
ミシェルは今度こそ出口に向かった。
ドローヌ伯爵邸の大広間から扉を出てすぐのところに王室の馬車が待っていた。まだクロードとヴァ―ノンの姿が見えず、ミシェルはホッとした。
「中へお入りください」
アベルに促され、ミシェルは馬車の中へ入る。席に腰を下ろしたミシェルは先ほどのことを思い返していた。
(私にだってわかっている……イヴォンヌさまがお妃さまに相応しいと)
馬車の扉が開き、クロードが身体を軽く折り曲げて入って来た。ヴァ―ノンとアベルが着席したところで、馬車が動き出す。
「ミシェル、ワインがかかったそうだが、大丈夫か?」
「はい。私の不注意で……」
「イヴォンヌが窘めてくれたそうだな」
クロードの口元が緩む。