男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
「はい……」


(イヴォンヌさまはさすがだと思っているのかも……)


「私が助けてあげられなかったが、イヴォンヌがいてよかった。元気がないな? 夜会は思ったところと違ったか?」

「……いいえ、煌びやかで、華やかで……」


(隙あらば人を陥れようとする醜いところ……)
 

そう思ったミシェルだが、口には出来なかった。


「ミシェル、正直に言えばいい。お前にはあのどす黒い一物を持った貴族たちを見せたくなかったが、これも勉強だ」

「クロードさま……」
 

肩に手が置かれ、クロードの唇がミシェルのこめかみに触れる。


「お前は純粋だ。今日のことは気にするな」

「……はい。クロードさまのご用はお済になりましたか?」

「ああ。問題ない。疲れただろう? 着くまで少し眠れ」
 

クロードは自分の肩にもたれるように、ミシェルの頭を引き寄せた。



< 242 / 272 >

この作品をシェア

pagetop