男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
「イヴォンヌさま、お掃除を……」

「そんなことは侍女にさせておけばいいの。あなたがやったら侍女は困るわ。ミシェルさまはお妃さまになるのですから」
 

イヴォンヌは整った顔を顰めてミシェルをたしなめる。


「はい……」
 

ミシェルはシュンと肩を落とす。


「あら、私としたことが。クロードさまのご婚約者に。もうしわけございません」

「い、いいえ。周りの者の気持ちを考えていませんでした。手を洗ってきます。おかけになっていてください」
 

ミシェルはその場を離れた。

 

その夜、一日中領地を周り、ようやく戻って来たクロードはアベルから報告を受けていた。


「ミシェルのやりたいことをさせてやりたいが……」
 

今夜はもう遅く、ミシェルは眠っているだろう。
 
クロードの就寝の支度を手伝いながらアベルは大きく頷く。


「イヴォンヌの半分でも威厳を持てるといいのだが、私は今の純粋なミシェルを愛している。あのままでも十分だ」
 

クロードは今すぐミシェルの元へ行き愛したくなる気持ちを抑える。



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