男装したら数日でバレて、国王陛下に溺愛されています
その日からクロードの期待に応えようと、何事も一生懸命に取り組むミシェルだった。
 
教師たちからは素晴らしいと口々に褒めてもらえて、日々の努力が報われる思いだ。
 
ミシェルがクロードの婚約者になってから一ヵ月が経とうとしており、外は日差しが眩しい季節になってきている。
 
涼しい風を運ぶ自室のテラスで刺繍に励んでいるミシェルの元へ、お茶会の招待状を持ったシャプリエ公爵夫人が現れた。


「ミシェルさま、ごきげんよう。婚礼の刺繍をされていたのですね。精が出ますこと」

「はい。どうぞおかけになってください」
 

ミシェルはシャプリエ公爵夫人にソファを勧めた。
 
シャプリエ公爵夫人は優雅に対面のソファに座ると、付き添いの侍女に合図をして招待状を受け取り、ミシェルに渡す。

とても美しい透かしの入った招待状だ。


「我が家で開きますお茶会ですの。ぜひミシェルさまにいらしていただきたくて。上流貴族のご婦人方とお知り合いになるのも大切ですから」

「ありがとうございます。ぜひ伺わせていただきます」
 

お茶会は初めてのこと。しかし、シャプリエ公爵夫人がいれば心強い。そして未来の妃として、貴族の女性たちとの懇親は願ってもない事だ。



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