溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
だから笠井君が薫ちゃんのことを好きだと聞いても、そんな驚くことではないんだけど……でも、この笠井君がヤキモチを妬いたってことでしょ?

入社以来、真面目に取り組んでいたのに、仕事に私情を挟むほど嫉妬したってことだよね?

それにびっくりしてまじまじと彼を見つめてしまう。

「……本当すみません。いい大人のくせに子供じみたことをしてしまい」

「え、あっ! ううん。そんなっ……!」

本気で落ち込む笠井君に再び腰を下ろし、言葉を並べていった。

「編集長も言っていたでしょ? 今回はいつもと違って撮影場所が場所なだけに、大人数で行くのもって。私も編集長と同意見だし、そうなると機材など運ぶのに女の薫ちゃんより、力がある笠井君と一緒に行こうと思っていたから」

「佐野先輩……」

実際に佐々木君からも、患者さんの迷惑やストレスにならないよう、撮影場所を屋上でって指定されたわけだし。

「だから謝らないで。それに……」

そこまで言いかけて言葉に詰まる。他人事には思えないから。
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