溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
すぐに頷くと、彼はホッ息を漏らした。

「ありがとうございます。その代わりといってはなんですが、俺でよかったらいつでも話聞きますから。……佐々木さん相手なら、俺にも協力できることがあると思いますので」

「……えっ!?」

ちょっと笠井君? どうして相手が佐々木君だってわかったの!?

びっくりしすぎて声にならない。すると彼はクスリと笑った。

「再会したって聞いた時点でピンときましたよ。……頑張ってください。応援していますので」

「あ、ありがとう……」

一瞬でバレて恥ずかしいやら、協力してくれると聞いて嬉しいやら……複雑な気持ちになる。

「そろそろ時間ですね。すぐ始められるよう機材の準備をしちゃいますね」

「うん、そうだね」

笠井君は立ち上がり、撮影の準備に取り掛かる。

私も立ち上がり手伝いながら、考えてしまうのは佐々木君のこと。

本当に私、自分では気づいていないだけで佐々木君に恋しているのかな。……もしそうだとしたら、その気持ちに気づくのはいつになるんだろう。――でも。
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