溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
彼の隣を歩くだけでドキドキする。やっぱり私はもうすでに、佐々木君に恋してしまっているのかもしれない。

食事中もずっとドキドキしていたけれど、それ以上に彼と話をしながら食事を楽しむ時間が心地よくて、時間を忘れて楽しんだ。



そして迎えた土曜日。おばあちゃんは無事に退院することができた。佐々木君は担当医として玄関口まで見送ってくれた。

最後に「なにかあったら、いつでも連絡して」と言って。

「久しぶりの我が家はやっぱりいいわね。落ち着くわ」

自宅に着くとおばあちゃんは畳の居間を見回し、しみじみ言う。

台所まで聞こえてきた声にクスリと笑いながら、お茶を湯呑に注いでお盆に乗せた。

「私もおばあちゃんが家にいると、やっぱり落ち着くよ。この家はひとりでは広いから」

居間のテーブルに湯呑をふたつ置き、私も腰を下ろした。

うん、やっぱり家はこうでなくちゃ。おばあちゃんがいてこそだよ。

お茶を啜りながら、そういえばご近所さんから貰った羊羹があったのを思い出した。
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