溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
打ち合わせが終わったのは十七時前だった。

「それではよろしくお願いします」

店主に深々と頭を下げてお店を後にした。

今日はオフィスに戻って急いでやらないといけない仕事はないし、直帰でもいいよね。

会社に電話をして出た薫ちゃんに直帰することを伝え、自宅へと急ぐ。

居てもたってもいられない。気になって仕方ないから。

駆け足で自宅で向かうと、いつものように近づくたびにふたりの楽しそうなッ声が外まで聞こえてきた。

きっとおばあちゃんの身体に特に問題は見つからなかったんだよね。でも佐々木君と会った彩音はどう思ったんだろう。佐々木君は彩音のことをどう思った?

知るのが怖いけれど、それ以上に気になってしょうがない。

できるだけいつも通りを心がけて、玄関のドアを開けた。

「ただいま」

「あ、おばあちゃんお姉ちゃんが帰ってきたよ!」

すぐに彩音の陽気な声が聞こえてきて、ドキッとなる。

「そうみたいね、どれご飯の用意をしちゃうわね」

次におばあちゃんの声が聞こえてくると、こちらに向かう足音が聞こえてきた。

「お姉ちゃん、お帰りなさい。お仕事お疲れ様」

「ただいま。……彩音、今日はありがとうね」
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