溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
【お姉ちゃん、いよいよ明日だね。頑張ってね、応援しているよ!!】

帰宅後、おばあちゃんと夕食を済ませてお風呂から出ると、彩音からメッセージが届いていた。頑張っている可愛いキャラクターのスタンプと共に。

「ありがとう、頑張るね……と」

口に出しながら文字を打ち込み、返信をした。

スマホをテーブルに置き、懐かしい高校の卒業アルバムを手にして椅子に腰かけた。

ページを捲ると懐かしい顔ぶれが目に入る。その中には私と佐々木君の姿もあった。

「本当……卒業式の日に告白されるまで、全然気づかなかったな」

佐々木君に想ってもらえていたなんて、思いもしなかった。卒業式の日もあんな意味深なこと言われちゃうし。

それから十年間、毎年必ず佐々木君のことを思い出していたけれど、近年は特によく思い出していたかもしれない。

おばあちゃんの病気をきっかけに偶然再会して、約束通りまた告白された。

自分の気持ちに気づくのに時間がかかっちゃったけれど、本当は私、十年前に彼に告白された時からずっと意識していたんだと思う。

でも誰だって意識しちゃうよね。十年後……だなんて言われたら。

「明日、たくさん好きって伝えよう」

佐々木君は何回も私に気持ちを伝えてくれた。だからこそ私もいっぱい伝えたい。

そう心に決め、この日は早めに就寝した。
< 217 / 279 >

この作品をシェア

pagetop