溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
でも今さら私が作っているんじゃなくて、ワケあって同居している友人が作っているのって話したら話したで、色々と聞かれてしまいそうだし……うん、ここはやはり自分で作ったことで通そう。

「あ、ありがとう」

お礼を言い、砂羽が作ってくれた美味しいお弁当を黙々と口へと運んでいく。

するといつの間にか私の隣に腰掛け、コンビニの袋からパンを取り出して頬張る薫ちゃん。

「そういえば環奈先輩、今日もおばあさんのお見舞いには行かれないんですか?」

彼女の質問に一瞬手が止まる。

実はこの三日間、おばあちゃんに会いに行っていない。砂羽が家にいるっていうのもあるけれど、なにより一番の理由は病院へ行けば佐々木君に会う確率が高いからだ。

でももう三日も行っていないし、おばあちゃんの様子も気になる。今日あたり行こうとは思っているけれど、佐々木君と会うかもしれないということを考えると、なかなか決断できない。

「えっと……今日もちょっと行けないかな」

答えると薫ちゃんは、がっかりした様子。
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