溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
『環奈の気持ちもわかるよ? 変わらない気持ちなんて、そう滅多にないしほとんどの人に気持ちの変化があると思う。……でも私は変わらない気持ちもあると信じているし、それは努力によって作られていると思うから』

「……努力?」

思わず聞き返すと、砂羽は自信たっぷりに話してくれた。

『私と彼みたいに、時には喧嘩したりすれ違ったりしながらも、お互いのことを知ろうと努力してこそ、変わらない気持ちが生まれるものじゃないかな。人間だもの、気持ちが変わって当たり前。変化しても変わらない想いこそ本物だと思う』

……砂羽の話が、ガツンと胸に響いた。

そう、だよね。私たちは生きているんだもの。気持ちなんてその時その時で変わって当たり前なのかもしれない。

大切なのは変わった気持ちをどう保つかだよね。それは砂羽の言う通り努力の上に成り立っているのかもしれない。

『わかったら、さっさと仕事を終わりにして会いに行ったら? それで今の環奈の気持ちを素直に佐々木にぶつければいいじゃない。そこからまずははじめるべきじゃないの?』

「……うん」
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