恋華宮廷記〜堅物皇子は幼妻を寵愛する〜
「魁斗王殿下も来ていらっしゃるの?」
「ええ。あとで星稜王殿下も誘って、皆で昼食をとりましょう。話したいこともあるし」
また語尾を細めた宇春に、鳴鈴は首を傾げた。
(周りに内緒にしなくてはならないような話なのかしら?)
疑問に思ったが、その場では口にしないようにして、一旦ふたりは別れる。
そして昼、円卓を運んで食事の用意をした飛龍の部屋に、李翔と宇春が現れた。
「よく来てくださった、鄭妃」
歓迎の笑みを浮かべた飛龍に、李翔が口を尖らせる。
「二兄、俺を忘れないでくれます?」
「お前はのろけ話しかしないからな。鄭妃を見倣え。鳴鈴だけでなく、義母上にまで気を使ってくれる」
「いやいや、そんなことないから。俺だって、のろけ以外も話しますし、水菓子用意しましたし」
二人のやりとりに、鳴鈴は笑った。
葡萄酒を酌み交わし、雑談をしながら昼食をとる。この前は酔っぱらっていた李翔だが、今日は少し量を控えているようだった。
「ところで二兄は、もう徐妃さまを抱いたのですか?」
そう問われた飛龍はぎろりと李翔をにらんだ。鳴鈴は水を吹き出し、緑礼がすかさず拭いてくれる。