恋華宮廷記〜堅物皇子は幼妻を寵愛する〜

「いいか、とにかく早く二兄の隊を見つけること。見つけたら二兄に俺と徐妃さまが探しているから清張城に戻れと伝えろ。主上のお言葉を早く伝えねばならない。急いでくれ」

皇帝の名を出すと、兵士たちはきびきびと動き出した。飛龍が通ると思われるうっそうと茂った森の中の道を行く。

(飛龍さま、どうかご無事で)

鳴鈴は祈るように空を見上げた。彼女の上空には、既に西に傾きかけた太陽があった。


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